2014年3月8日

シネマで楽しむ超弩級の迫力舞台。新感線のゲキシネ「ZIPANG PUNK〜五右衛門ロックIII」!

今日は朝から打ち合わせ2本、納めなければならない原稿2本で、とても試写会に行く時間はなかったのですが、今日が最終試写という事で行くことにしました。原稿はなんとか無事夕方までに送ったし。

ご存知の方には説明不要だと思いますが、これはゲキシネ10周年記念作品『ZIPANG PUNK〜五右衛門ロックIII』です。いまや映画やテレビの世界にも影響を与えまくっている劇団☆新感線の大人気公演「五右衛門ロック」シリーズの最新作で、2012年〜13年にかけて東京・大阪で上演され13万人を動員した作品です。




主役の五右衛門役は新感線の大看板、古田新太。この豪快な五右衛門があの“あまちゃん”の太巻というのだから、役者ってやっぱスゴい! 新感線の公演は客演もスゴい!! 五右衛門と時には対峙または共闘する探偵・明智心久郎役に三浦春馬。たしかにイケメン役ではあるのですが、迫力のある表情、予想以上の歌声に度肝を抜きます。もうひとりの目玉客演となる女盗賊・猫の目お銀役の蒼井優の歌いっぷりにも驚きます。って驚いてから、彼女はアニー出身だったの思い出して合点がいったり。

驚いたのは、謎のフランス人、シャルル・ド・ボスコーニュ役。オダギリ・ジョー演ずる仮面ライダークウガを苦しめた最強のグロンギ、ン・ダグバ・ゼバの人間体役の浦井健司(知らないか)! そして、新感線の超新星(期待)で、仮面ライダーブラーボこと、元傭兵にしてオネエの人気パティシエの凰蓮・ピエール・アルフォンゾ役、吉田メタルも!

他に春来尼役の高橋由美子もよかった。あのミコタカハシュー(@江川達也先生)もすっかり舞台女優の貫禄十分です。新感線初参戦が意外な麿赤兒の老獪・豊臣秀吉の怪演、村井国夫の蜂ヶ谷善兵衛のワルぶりもしびれます。

肝心のストーリーですが、空海の秘宝に隠された謎をめぐって、五右衛門率いる盗人たちと、京都所司代目付の探偵・明智心久郎、そこに横槍を入れてくる堺の町人とイスパニア人、さらにカブキもの前田慶次郎、石田“治部少輔”光成と豊臣秀吉が加わって、なにやら天下を揺るがす大事件へと……。





いやあ、183分の長丁場もさすが新感線。あっという間の3時間でした。おもしろいっ! 正直を言えば、実際に舞台を見たかったのですが、人気の舞台になかなか手が出ず。今回、ゲキシネ化という事で、待ってましたっ! というのが本音です。3月29日のロードショー公開で、ぜひいま一度。

ところで、このゲキシネ。いわゆるODS(Other Digital Stuff)と言われる非映画系上映コンテンツのひとつです。ODSには他にAKB48のようにライブやコンサート中継、スポーツ中継などがシネコンを中心に上映されています。このゲキシネやシネマ歌舞伎に代表される演劇も、デジタルシネマの技術を持って、ライブ感を余すところなく収めたコンテンツとして、人気が出てきています。

本作は新感線の舞台では、いわゆるロックな音モノとして、もっとも音を重視した舞台。ゲキシネ化するにあたり、ハリウッドにあるワーナーブラザースのスタジオで、ハリウッドのトップクラスのサウンドミキサーが手がけただけあって、迫力満点。シネコンで舞台。ちょっと変ったエンタメですが、必ず楽しめるはずです。


2014年3月29日(土)より全国ロードショー

 


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