2012年4月26日

47都道府県をテーマにしたデザインスペースが渋谷ヒカリエ「8/(hachi)」にオープン

Creative Flour 8/
渋谷ヒカリエ8Fのオープンした「Creative Flour 8/(hachi)」には、ナガオカケンメイさん率いるD&DEPARTMENT PROJECTによるd47 MUSEUM、d47 design travel store、d47 SYOKUDOをはじめ、小山登美夫さんによるTOMIO KOYAMA Gallery、コクヨが運営するメンバー制オフィスMOVといった施設があります。まさにクリエイターの活動拠点と言えます。


●d47 MUSEUM

47都道府県をテーマとしたミュージアムです。日本の伝統工芸から若い世代によるクリエイション、観光や地元のデザイントラベルまで、日本を俯瞰で眺められます。現在、5月28日まで『47都道府県のデザイン旅行展』を開催中です。入場料は800円。


d47 MUSEUM『47都道府県のデザイン旅行展』
ブースひとつひとつがひとつの県になっています
こちらは岩手県。手前に宮澤賢治の本、奥にはわんこそばの器が見えます
こちらは京都府。もっと雅やかなものになるかと思ったら、
京都を拠点に活動するアーティスト名和晃平さんを中心にした展示に

●d47 design travel store
D&DEPARTMENTが運営するショップ「d47 design travel store」。d47 MUSEUMに集まる日本のクラフトや物産を中心に販売しています。8/でのイベントとも連動していくそうです。

d47 design travel store
ディスプレイ台に全国から集められた「!」な商品が凝縮されています
D&DEPARTMENT PROJECTによるデザイントラベル誌「d design travel」もありました

●d47 SHOKUDO
D&DEPARTMENTが運営するカフェ・レストラン「d47 SHOKUDO」。d47 design travel storeと同様に47 MUSEUMと連動し、日本の食材とそのつくり手を紹介しながら和食を中心に提供します。

d47 SYOKUDO
大きなのれん?のニコちゃん的ロゴが印象的です
すぐ下のフロアにあるレストランフロアに比べてゆったりしたテーブル配置がいい感じ
大阪文化の出汁で煮込んだ旬野菜の定食。旬野菜のだし煮込み定食(1,500円)
ナガオカケンメイさん。ここがナガオカさんのデスク?
さて、どこにあるかは8/に行って探してみてください

2012年4月20日

“おもはら”ってなに!? ファッションテーマパーク 東急プラザ表参道原宿がオープン

表参道と明治通りが交差する、まさに原宿・表参道の中心に「東急プラザ表参道原宿」
略して「おもはら」。冠を戴くようにそびえる天空テラスの形が特徴的

4月18日に原宿・表参道にオープンした「東急プラザ表参道原宿」の内覧会に行ってきました。ご覧のとおりの目立つデザインの建物が、このエリアの中心といえる神宮前交差点、つまり原宿ラフォーレ前の以前GAPがあった場所に姿を現し、まさに街の景観を一新してしまいました。一般、かつおしゃれさんにとっては、女の子に大人気のmousyなどを擁するバロックジャパンのThe SHEL’TTER TOKYOアジア最大のTOMMY HILFIGER、そして日本初上陸のAmerican Eagles Outfittersと、3つのブランドの旗艦店が出店しているあたりが最大の話題なんでしょうけど、僕としてはちょっと違った視点で見てきました。



建築設計は中村拓志 & NAP建築設計事務所。万華鏡のようなエントランスはまるでアート
セントラルアパート時代のミラーガラスがモチーフなのかな?
The SHEL’TTER TOKYO。mousy、SLYなど人気ブランドを手がけるバロックジャパンの旗艦店
地下1Fに46inchディスプレイ15面が展開されており、この空間映像をWOWが担当
写真提供:亀田和彦さん(WOW)

最近の傾向だろうと認識していますが、iPhoneやマンガ、メディアアートといった、これまで原宿や表参道といったファッショナブル・タウンには、表立ってはほとんど縁のなかったエレメントがメインに据えられているショップとして、マンガ・アニメをテーマにしたショップTokyo`s Tokyo、iPhoneユーザにとってはなにかとお助けなAPP BANKのリアルショップなどがあって、もう時代だな〜、というより隔世の感すら覚えます。

もっともこれらはオープン以前から耳にしていたので、それほどの驚きはありませんでしたが、それよりも驚いたのが、choosy chuのような人気セレクトショップに、オリジナルのiPhoneケースを扱っているところがあちこちで見られたり、デコるのが好きな女の子が飛びつきそうな、ビジュー感覚のiPhoneケースをメインに販売している、いわゆるデコ電ショップGLAM BABYもありました。

近未来のアパレルショップを垣間みせてくれたのがファッション・ショッピングサイトHUMORの初のリアルショップ。ここでは、試着はドレッシングルームではなく店頭のその場で着替えることができます。ARを使って試着する「AR Fitting by A-net」です。店頭に設置したディスプレイに向かって、コントロールパネルから自分の好みの服を選ぶと、選んだ服が自分の体にフィットした状態で映し出されるというものです。

以前、文化庁メディア芸術祭でチームラボが似たようなものを出展していたことがありましたが、それに比べると、人が動いた場合の追従性、機動性がかなりよく、実用レベルのものだと感じました。これは今後、さまざまなショップが導入する可能性が高いでしょうね。


TSUMORI CHISATO、ZUCCaなどを扱うファッションショッピングサイト
HUMOR初のリアルショップ。ドレッシングルームで着替えずに試着できる
AR Fitting by A-netを設置
Kinectを使ってAR試着ができます。なんとコントロールパネルはiPad
お気に入りのコーディネイトが見つかったら、写真を撮ってケータイやFacebookなどに転送
レディースブランドでiPhoneケースは当たり前に…
写真は人気セレクトショップChoosy Chuで見つけたうさみみiPhoneケース
フィンガーフックがフサフサなしっぽになっています
職人によるジュエリーデコが美しいGLAM BABYのiPhoneケースに注目
GLAM BABYのiPhoneケース
CGでデザインしたものを公認の職人が飾り付けていくのだそう
途方もない細かな作業を考えれば価格も納得できるかも
これだけアパレル系のショップで個性的なiPhoneケースがあるとAPP BANKの影が……
それでもLINEのクマは異彩を放ってますが
アニメとマンガをテーマにしたブック&グッズショップTokyo`s Tokyoが都心初出店
エントランスには本を模したディスプレイに内容が変化する吹き出しが
マンガのコマ割りのようなユニークなディスプレイ
タイアップでフォーカスされていた『宇宙兄弟』の原画も展示
ただ、原画展示はオーソドックスに見やすい形で展示してほしいかも
3Fのパブリックスペースに鎮座ましましていたなぞのオブジェ。これはクマ?
天空テラスを見下ろす場所にある人気レストランbills
天空テラスのフロアにはスターバックスコーヒー東急プラザ表参道原宿店が

2012年4月18日

上野恩賜公園に首都圏初の公園内スターバックスとハーブティが自慢のカフェレストランがオープン

スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
69席もある開放的なテラス席が特徴のスターバックスコーヒー上野恩賜公園店

先日のエントリーに書きましたが、上野恩賜公園の中心的な存在となる竹の台広場のリニューアル工事が大詰めになっています。上野恩賜公園など都立公園での売店・飲食店の運営を行っている公益財団法人東京都公園協会は、東京国立博物館寄りの大噴水の改修を残して、4月18日に前半分となるエリアに2つのカフェをオープンしました。ひとつは先日、リニューアルオープンしたばかりの東京都美術館寄りにオープンした「スターバックスコーヒー上野恩賜公園店」、もうひとつは国立西洋美術館寄りにオープンした「上野の森 PARK SIDE CAFE(パークサイドカフェ)」です。

スターバックスコーヒー上野恩賜公園店(スターバックス コーヒー ジャパン㈱運営)は都内初となる公園内店舗で、富山環水公園店(富山県)、福岡大濠公園店(福岡県)に次ぐ3店舗目となります。上野の森の景観にあったウッディーな外観で、広場に面して開放的なテラスが設けられ、店内もたっぷり採光されたテラスに負けない明るい店内が印象的です。店内71席、テラスにも69席が設けられ、緑と光をたっぷり享受してリラックスできる空間、という感じで、アート鑑賞の帰りに余韻を楽しむには最適の場所となりそうです。

スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
恩賜上野動物園の正門の手前のセイレーンの目立つサインが目印
スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
これからの季節、テラス席が気持ちいいですね

国内随一のアートエリア上野への出店だけあり、店内にも2つのギャラリースペースを展開。アート情報を提供するコミュニティボードも設置されています。さらにビバレッジの受け渡しカウンターには、上野恩賜公園にちなんだ無垢のサクラ材を用い、レジカウンター下のキャビネットには地元・台東区の職人が仕上げた皮を使用するなど、さりげなく同店独自のこだわりが随所に見られます。


スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
アートエリアへの出店だけありアートギャラリーが
スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
ソファ席のエリアにもアートが。作品は定期的に架け替えていくそうだ
スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
店舗裏手の東京都美術館に面した落ち着いた席は
アート観賞後に余韻を楽しむには最適
スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
上野は東京国立博物館、国立西洋美術館、東京都美術館など
数々のミュージアムがあるエリア
今後はもっと濃い情報になっていくといいな、と
広場を挟んだ向かい側には上野の森PARK SIDE CAFE(㈱クリエイト レストランツ ホールディングス運営)がオープンしました。こちらは専門農園から毎日届く新鮮なハーブを使った香り高いハーブティーや、フランス・ヴェルサイユ産の新鮮な果物を使ったフレーバーティーが自慢で、よりゆったりした時間が過ごせそうなカフェです。また、旬の野菜をたっぷり使用したオープンサンドや二日間たっぷり煮込んだビーフシチューはカワイイ女性店長さんの自慢の一品だそうです。
スタバの向かいにはクリエイツが運営するカフェレストラン・
上野の森パークサイドカフェがオープン。ハーブティがおいしいです。
二日間煮込んだビーフシチューが自慢だとか
こちらのテラスも気持ち良さそう。
もうすぐ大噴水(写真中央奥)が見えるようになるはずです

2012年4月6日

デジタルハリウッド大学大学院でのおしごと。2012年度のゲスト講師について

唐突ですが、昨年2011年からデジタルハリウッド大学大学院の客員教授を務めさせていただいております。実は最近知り合った方は僕を大学の“せんせ”だと勘違いなさっている方が多くて、きちんと説明しなきゃなぁ〜と思っていたので、新学期がはじまるこの時期にちょっとお話しておこうかな、と思ったわけです。

まず、問題はFacebookだと思うのです。Facebookのプロフィール欄は時間列になっているので、最新のお仕事が一番上にきてしまい、それが現在の仕事のように見えてしまいます。実際には「〜から現在」となっている仕事としては、大学院の仕事の下に「フリーランス」があります。以前からお知り合いの方には認知いただいていますが、僕はいまもむかしもフリーランスのジャーナリスト/ライター、というわけです。ですので、取材やインタビューなどのご依頼はいまもむかしも首をながぁああくしてお待ちしております。



実は同学の学長である杉山さんとはそれこそお茶の水で同校を立ち上げられた十数年前(もっと前?)に取材させていただいてからの知り合いです。それが、一昨年末にひょんな事から大学院のお手伝いをするお話をいただき、実際に昨年4月から教壇に立たせていただいております。

僕は、仕事柄20年近くの間に渡ってさまざまなジャンルの数々のクリエイター、アーティストを取材し、インタビューしてきました。有名、無名さまざまで、当時はヒヨッコだった人もいまや簡単にメールも出せなくなっていたりするような方もいます。そうした、いわゆるクリエイティブ系の人脈をうまく活用して、さまざまなクリエイターに、これまでのインタビューよろしく、貴重なお話を聞き出していき、それを受講生が聞いて、自分のクリエイティブに目覚めてもらう、自分のビジネスにうまくつなげていく、といったスタイルで行うのを特徴としたのが僕の講義です。

講義の名称は実は「インタラクティブコンテンツ」というタイトルなのですが、インタラクティブコンテンツにこだわらずに好きなようにやっていい、と言っていただいたのもお手伝いするのを決めた理由のひとつでもありました。昨年の講義でも「インタラクティブな事はまったくやりません」と宣言してからはじめています。

昨年は震災直後の講義開始となった事で、実質的には遅れてのスタートとなったものの、お声がけさせていただいたみなさんからご快諾いただき、大変有意義な講義を行う事ができました。ご登壇いただいたのはメディアアーティストの八谷和彦さんをはじめ、千房けん輔さん(エキソニモ)、アートディレクターの宮田人司さん、アニメーション監督のFROGMANさん、フォトグラファーのJulie Wataiさん、東京ガールズコレクションチーフプロデューサー(当時)の永谷亜矢子さん、さらに特別講義には佐藤卓さんにお越しいただきました。

講義は夏前までの前期だけで終わり、もう1年で用済みかなと思っていたのですが、今年も同様にやってほしいというご要望をいただきましたので、調子に乗って今年も講義をさせていただく事にしました。

そこで今回のゲスト講師はここ数年で特に頭角を表してきた人を中心に出ていただこうと思い、ご登壇をお願いしました。以下が今期の講師陣です。

・加賀谷友典さん:”neurowear”プロジェクト
・玉置泰紀さん :関西ウォーカー編集長
・成瀬つばささん:“リズムシ”シリーズ
・真鍋大度さん :ライゾマティックス
・草野絵美さん :クゥーイー
・遠藤一郎さん :未来美術家

のみなさんです。この他、特別講義に出ていただく方に交渉を進めているところです。

残念ながら講義そのものはあくまで大学院の授業ですので、同学の大学院生でなければ受講できませんし、当然、USTREAMなどでの中継もできませんが、終了後すみやかにFacebookやブログなどで、講義の様子はお知らせしていければと考えていますので、ぜひ楽しみしていただければと思います。

2012年4月5日

武井咲さんが“北のモナリザ”、フェルメール「真珠の耳飾りの少女」に。『マウリッツハイス美術館展』のCMに登場

文句なしの美少女ですが「真珠の耳飾りの少女」とは異なる美しさですね
6月30日に開幕する『マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝』のCMとティザーが完成し、4月4日、リニューアルになったばかりの東京都美術館において披露記者発表会が開かれました。CMは同展のオフィシャルサポーターを務める女優の武井咲(たけい えみ)さんが、ヨハネス・フェルメールの傑作で“北のモナリザ”の異名を持つ「真珠の耳飾りの少女」(1665年頃)に扮して登場するもので、発表会にはCMのものと同じ衣装を着用して登場しました。


マウリッツハイス王立美術館は、オランダ第3の都市であるデン・ハーグにある美術館で、2012年は改修のため休館するということで、フェルメールの初期作品「ディアナとニンフたち」(1653-1654年頃)や「真珠の耳飾りの少女」、フランス・ハルツの「笑う少年」(1625年頃)、レンブラント・ファン・レインの「自画像」(1669年)といった、門外不出と言われる17世紀オランダ絵画の黄金時代の名作のおよそ50点あまりが海を渡る事になります。武井さんも「なかなか日本に来ない名作だとうかがいました。ぜひ見逃さないでください」とコメントしていました。


武井さんはCMで着用した衣装で登場。
見えている部分はどこまでも作品に忠実に制作されたそうだ
作品と同じポーズをとる武井さん

今回、武井さんが扮した「真珠の耳飾りの少女」の衣装は、17世紀オランダの時代考証を行いながら、文化服装学院が教師と学生の共同作業で制作しました。作品は上半身のみ、前面も見えていないポーズでかなりの部分の情報がない状態であり、メイドや上流階級の服装、あるいはトルコ風、ジャポニスムの影響もあるなど諸説がある中、マウリッツハイス美術館からの「中流か上流階級の少女」とのアドバイスにより人物設定され、それをもとに制作されました。武井さんによれば「この時代にはまだボタンがなかったそうで、着るのに10分ぐらいかかりました」とのこと。CM制作時には「作品の写真をそばにおいて、とても細かく忠実に再現して」(武井さん)撮影したそうです。

美少女を比較してみると、フェルメールの描いた美少女はちょっとぽってりしたイメージ。
武井さんはシャープなイメージ、といったところでしょうか

「真珠の耳飾りの少女」と言えば、2004年に公開になったスカーレット・ヨハンソン主演の映画「真珠の耳飾りの少女」が思い出されます。アカデミー賞にもノミネートされ、フェルメール作品の色彩や光と陰といった作品世界を映像で表現した作品で、ストーリーはフェルメールの作品にインスパイアされてトレーシー・シュバリエが執筆した同名小説を原作としています。シュバリエはフェルメールと少女の関係を画家と芸術を解するメイドとして描いており、恋愛映画としてカテゴリされています。

実際の絵の少女の素性についてはメイドとする説もあるのですが、いまではフェルメールの娘の一人、マリアだとするのが有力視されているそうです。今回のCMも武井さんの清楚な感じも相俟ってか、お嬢様な仕上がりになっていると感じました。フェルメールの描いた作品世界により近いのはヨハンソンだろうと思いますが、武井さんもまた違う魅力があるな〜、と感じました。

公式サイトに掲載されているスカーレット・ヨハンソンによる「真珠の耳飾りの少女」

[展覧会情報]
展覧会名:マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝

《東京展》
会期  :2012年6月30日(土)〜9月17日(月)
会場  :東京都美術館
休館日 :毎週月曜日(※開館する日もあります。詳細は公式サイトを参照)
開館時間:9:30 〜 17:30(金曜日は20:00まで)、入場は閉館の30分前まで
観覧料 :一般1,600円、学生 1,300円、高校生 800円
     65歳以上 900円、中学生以下は無料
主催  :東京都美術館、朝日新聞社、フジテレビジョン
後援  :オランダ王立大使館
特別協賛:第一生命保険
協賛  :ジェイティービー、ミキモト、凸版印刷
     シュウ ウエムラ
協力  :KLMオランダ航空
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

《神戸展》
会期  :2012年9月29日(土)〜2013年1月16日(日)
会場  :神戸市立博物館
休館日 :毎週月曜日(※開館する日もあります。詳細は公式サイトを参照)
開館時間:9:30 〜 17:00 入場は閉館の30分前まで
観覧料 :一般1,500円、高校・大学生 1,100円
     小・中学生 600円
主催  :神戸市立博物館、朝日新聞社、関西テレビ放送
後援  :在大阪・神戸オランダ総領事館(神戸展)
特別協賛:第一生命保険
協賛  :ジェイティービー、ミキモト、凸版印刷
     シュウ ウエムラ
協力  :KLMオランダ航空
お問い合わせ:078-391-0035(神戸市立博物館)

2012年4月4日

大きく変わる上野アートエリア。東京都美術館のリニューアルオープン、上野恩賜公園にはスタバとレストランも新設

2年間の大規模改修工事を終えてリニューアルオープンした東京都美術館

ほとんどの方は上野という場所には、動物園とかお花見、はたまたアメ横ってイメージしかないと思いますが、上野は東京国立博物館をはじめとした美術館、博物館が集中している日本屈指のアートエリアでもあるのです。その中のひとつ、東京都美術館が4月1日にリニューアルオープンしました。


同館は大正15年(1926年)に東京府美術館として実業家・佐藤慶太郎氏の寄付により創設されたもので、昭和50年(1975年)に建築家・前川國男氏の設計による現在の建物が建築されました。前川氏は日本を代表する建築家で、公園を挟んで向こう側には師であるル・コルビジェの設計による国立西洋美術館(本館)があります。

今回、開館して35年を経過して施設や設備が老朽化した事により、躯体を残して大規模な改修工事がおよそ2年に渡って行われていました。特に企画展を行えるように展示室の大幅な刷新をおこなった企画棟は、外装の打ち込みタイルを新たに製造してほとんど建替えに近い大掛かりなものになりました。同じ敷地内に天井高4.5mで最新の展示設備に対応した3つの大きな企画展示室を備えており、今後、開催される企画展に対応していきます。

目玉となる企画展の第一弾は6月30日から「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」が予定されており、秋には10月6日より「メトロポリタン美術館展」が行われます。

ほぼ建替えに近い全面的な改修となった企画棟
企画棟には鑑賞の合間に休憩できるスペースが用意されている

平屋だった中央棟は2階建てへと増築され、LB階にミュージアムショップが増床してオープン、2階にはパティオを見下ろすようにメインダイニング「MUSEUM TERRACE(ミュージアム・テラス)」が、1階の北側に面して整備されたアプローチの向こうに旧東京音楽学校奏楽堂を望む場所にカフェ「M CAFE(エム・カフェ)」が新設されました。また、これまで同館には正式な来館者用のオープンスペースがありませんでしたが、今回、インフォメーションも兼ねた「佐藤慶太郎アートラウンジ」が1階に設けられました。さらに交流棟も改修され、1Fには美術情報室が設置され、同館のグランドレストランに位置づけられるちょっと高級な洋食レストラン「IVORY(アイボリー)」が新設されました。


平屋だった中央棟は2階が増築され、1Fにミュージアムショップ、
2Fにレストランなどが新設された
中央棟2Fに新設されたメインダイニング「MUSEUM TERRACE」
1Fのミュージアムショップは拡張してオープン
交流棟に新設された、新しい洋食を提案するレストラン「アイボリー」
2,500円から5,000円のコースメニューが中心
インフォメーションラウンジとして新設された「佐藤慶太郎記念アートラウンジ」

東京都美術館がリニューアルになって、かなり雰囲気も変わってきた上野の森ですが、公園自体もさらに大きく変わりつつあります。上野恩賜公園はここ数年、大幅な改修工事を進めており、現在、同公園の中心的な存在である大噴水をはじめとした竹の台広場と呼ばれるエリアの大規模な改修を進めています。

この竹の台広場の南側部分が4月14日に開放され、18日には2つのオープンカフェがオープンします。ひとつはJR上野駅、国立西洋美術館寄りには「上野の森パークサイドカフェ」です。もうひとつは東京都美術館、恩賜上野動物園寄りの「スターバックスコーヒー 上野恩賜公園店」です。

スターバックスコーヒーとしては富山環水公園店(富山県)、福岡大濠公園店(福岡県)に次ぐ3店舗目の公園内店舗で、都内では初となります。また、すでに2店舗が出店している上野エリアですが、上野公園側としては初の出店となります。とりわけスターバックスコーヒーのオープンは、東京都美術館も含め美術館の施設は早くに閉店してしまうので、来館者はもちろん、近くにある東京藝術大学の学生にとっても、21時閉店を予定している同店はうれしい存在になるだろうと思います。僕も上野がターミナル駅なので、エキュート以外の選択肢が増えてうれしい限りです。


公園施設の改修で大きく変わる上野恩賜公園。
4月14日には2つのカフェ、レストランがオープンする
スターバックスコーヒー上野恩賜公園店の写真
恩賜上野動物園、東京都美術館寄りにオープンする「スターバックスコーヒー上野恩賜公園店」
JR上野駅、国立西洋美術館寄りにオープンする「上野の森 パークサイドカフェ」