2012年4月5日

武井咲さんが“北のモナリザ”、フェルメール「真珠の耳飾りの少女」に。『マウリッツハイス美術館展』のCMに登場

文句なしの美少女ですが「真珠の耳飾りの少女」とは異なる美しさですね
6月30日に開幕する『マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝』のCMとティザーが完成し、4月4日、リニューアルになったばかりの東京都美術館において披露記者発表会が開かれました。CMは同展のオフィシャルサポーターを務める女優の武井咲(たけい えみ)さんが、ヨハネス・フェルメールの傑作で“北のモナリザ”の異名を持つ「真珠の耳飾りの少女」(1665年頃)に扮して登場するもので、発表会にはCMのものと同じ衣装を着用して登場しました。


マウリッツハイス王立美術館は、オランダ第3の都市であるデン・ハーグにある美術館で、2012年は改修のため休館するということで、フェルメールの初期作品「ディアナとニンフたち」(1653-1654年頃)や「真珠の耳飾りの少女」、フランス・ハルツの「笑う少年」(1625年頃)、レンブラント・ファン・レインの「自画像」(1669年)といった、門外不出と言われる17世紀オランダ絵画の黄金時代の名作のおよそ50点あまりが海を渡る事になります。武井さんも「なかなか日本に来ない名作だとうかがいました。ぜひ見逃さないでください」とコメントしていました。


武井さんはCMで着用した衣装で登場。
見えている部分はどこまでも作品に忠実に制作されたそうだ
作品と同じポーズをとる武井さん

今回、武井さんが扮した「真珠の耳飾りの少女」の衣装は、17世紀オランダの時代考証を行いながら、文化服装学院が教師と学生の共同作業で制作しました。作品は上半身のみ、前面も見えていないポーズでかなりの部分の情報がない状態であり、メイドや上流階級の服装、あるいはトルコ風、ジャポニスムの影響もあるなど諸説がある中、マウリッツハイス美術館からの「中流か上流階級の少女」とのアドバイスにより人物設定され、それをもとに制作されました。武井さんによれば「この時代にはまだボタンがなかったそうで、着るのに10分ぐらいかかりました」とのこと。CM制作時には「作品の写真をそばにおいて、とても細かく忠実に再現して」(武井さん)撮影したそうです。

美少女を比較してみると、フェルメールの描いた美少女はちょっとぽってりしたイメージ。
武井さんはシャープなイメージ、といったところでしょうか

「真珠の耳飾りの少女」と言えば、2004年に公開になったスカーレット・ヨハンソン主演の映画「真珠の耳飾りの少女」が思い出されます。アカデミー賞にもノミネートされ、フェルメール作品の色彩や光と陰といった作品世界を映像で表現した作品で、ストーリーはフェルメールの作品にインスパイアされてトレーシー・シュバリエが執筆した同名小説を原作としています。シュバリエはフェルメールと少女の関係を画家と芸術を解するメイドとして描いており、恋愛映画としてカテゴリされています。

実際の絵の少女の素性についてはメイドとする説もあるのですが、いまではフェルメールの娘の一人、マリアだとするのが有力視されているそうです。今回のCMも武井さんの清楚な感じも相俟ってか、お嬢様な仕上がりになっていると感じました。フェルメールの描いた作品世界により近いのはヨハンソンだろうと思いますが、武井さんもまた違う魅力があるな〜、と感じました。

公式サイトに掲載されているスカーレット・ヨハンソンによる「真珠の耳飾りの少女」

[展覧会情報]
展覧会名:マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝

《東京展》
会期  :2012年6月30日(土)〜9月17日(月)
会場  :東京都美術館
休館日 :毎週月曜日(※開館する日もあります。詳細は公式サイトを参照)
開館時間:9:30 〜 17:30(金曜日は20:00まで)、入場は閉館の30分前まで
観覧料 :一般1,600円、学生 1,300円、高校生 800円
     65歳以上 900円、中学生以下は無料
主催  :東京都美術館、朝日新聞社、フジテレビジョン
後援  :オランダ王立大使館
特別協賛:第一生命保険
協賛  :ジェイティービー、ミキモト、凸版印刷
     シュウ ウエムラ
協力  :KLMオランダ航空
お問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

《神戸展》
会期  :2012年9月29日(土)〜2013年1月16日(日)
会場  :神戸市立博物館
休館日 :毎週月曜日(※開館する日もあります。詳細は公式サイトを参照)
開館時間:9:30 〜 17:00 入場は閉館の30分前まで
観覧料 :一般1,500円、高校・大学生 1,100円
     小・中学生 600円
主催  :神戸市立博物館、朝日新聞社、関西テレビ放送
後援  :在大阪・神戸オランダ総領事館(神戸展)
特別協賛:第一生命保険
協賛  :ジェイティービー、ミキモト、凸版印刷
     シュウ ウエムラ
協力  :KLMオランダ航空
お問い合わせ:078-391-0035(神戸市立博物館)

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